いよいよ、キリマンジャロ登山開始ですが、その前に登山の概要をまとめておきます。
<キリマンジャロとは>
キリマンジャロは、タンザニア北東部,ケニアとの国境近くにある火山。
アフリカ大陸の最高峰。
山名はスワヒリ語で「輝く山」。東西約 80kmに及ぶ複合火山で,頂部は中央の主峰キボ(5895m),東南東のマウェンジ(5149m),西北西のシラ(3962m)の 3峰に分かれ,主峰のキボ峰は氷河に覆われている。
<マラングルート>
日数:6日(-1)、長さ:64km。
最も人気のあるルート。南東部山麓のマラング村(1,700m)が起点。4,700m地点までの長い区間は勾配がゆるやかで登りやすい。
宿泊も基本的な設備整っている。6日間の日程は高度順応には程よい日程。
私は5日間で行ってきました。
全6ルートあります。有名なのは、マラングルート、マチャメルート、ロンガイルート、レモショルートなど。
◆1日目
歩行区間:マラング・ゲート(1860 mt) - マンダラ・ハット(2700 m)
歩行距離:8 km
歩行時間:3-4時間
高度上昇:840 m
◆2日目
歩行区間:マンダラ・ハット – ホロンボ・ハット(3700 m)
歩行距離:12 km
歩く時間:5-7時間
標高:1000 m
◆3日目
歩行区間:ホロンボ・ハッツ – キボ・ハット(4700 m )
歩行距離:9.5 km
歩行時間:5-7時間
高度上昇:1000 m
◆4日目
歩行区間:ギルマンズ・ポイント(5685m)- ステラ・ポイント(5756m) - ウフル・ピーク(5895m)、ホロンボ・ハット(3700m)
歩行距離:5.5 km登り+ 15 km下り
歩行時間:5-6時間+ 1-2時間、5-6時間(全体的な歩行時間は10-16時間)
高度上昇:1000m(ギルマンズポイント)、1195m(ウフルピーク)
高度降下:2195 m
◆5日目
歩行区間:ホロンボ・ハット – マラング・ゲート
歩行距離:20 km
歩行時間:5~6時間
高度降下:1840 m
勧めポイント
1.ルートがしっかり整備されていて非常に歩きやすい
2.ルート上に何か所か休憩所、トイレが整備されている
3.雨の多い南側斜面なので植生がすばらしい
4.山小屋泊
5.5泊6日で登る場合、高度順応しやすい
残念ポイント
1.同じルートのピストンは非常にもったいない(東西南北山容が異なる)
2.森林限界以降は非常に埃っぽい
3.ルートが整備されすぎていて、かつ単調で長い
4.登山客が多いのと、登りと下りのルートが同じため、時々渋滞する
<パーティ>
•ガイド : チーフガイド、サブガイド、アシスタントガイドなどいるようですが、登山者の人数によってガイドの人数が変わります。
ガイドは当たり外れがあると思います。お互いのコミュニケーションは重要です。
•ポーター : 登山者ひとりにつきポーターは2~3人付きます。
テント、食料、寝袋など行動中に必要のない荷物はすべてポーターが運んでくれます。
自分の荷物は、バッグを2つ用意して、自分で背負う用と、ポーターに預ける用の2つに分けてパッキングします。突然の雨に備えて、預ける用の荷物は必ずビニール袋に入れてからパッキングします。ポーターは先行して次のキャンプ地まで行ってしまうので、雨具、行動食、ヘッドランプなど行動中に必要になるかもしれないものは預けないよう。
•コック : 登山中の朝食、ランチパック、夕食、お茶などはコックが用意してくれます。食事の要望は事前に聞かれますが、基本的にどのパーティも同じようなものを食べています。
•ウェイター : 食事を運んだり片付けたりするウェイターです。
コックは登山客のための食事と、ガイドやポーター達の食事も用意しなければならないため常に忙しく、食事に関する雑用はすべてこのウェイターが行います。また、身の回りのお世話もしてくれることがあります。登山中は一番コミュニケーションを取ることが多いです。
<気を付けること>
1.低酸素 ⇒ 呼吸は大事(吸うよりも吐く方を意識)
標高が上がれば空気が薄くなり、酸素が減ります。高度を上げて行けば血中の酸素濃度が低下し、高山病を引き起こしてしまいます。
対策としては、ゆっくり歩く、体を冷やさない、水分を十分にとる等、常に気を付けるようにしました。
2.寒さ ⇒ 防寒対策
キリマンジャロの登山口から頂上までの標高差はおよそ4000mとなり、約26℃低下することになります。
これに加え昼夜の気温差も加わります。頂上付近では-10℃を下回ります。
キリマンジャロの寒さは日本の冬山に比べれば気温的には大したことないかもしれませんが、頂上アタックの時だけは違います。
それは空気の薄さです。低酸素のためゆっくりゆっくりしか動けないため体がなかなか温まりません。特に指先など。
体感的には日本の雪山より寒いと思いますよ。防寒着、温かい飲み物、ホッカイロなど、対策が必要です。
3.乾燥 ⇒ 水分補給
高所の空気は常に乾いています。そして高所では誰もが呼吸が大きく早くなります。
高所登山では最低1日3~4リットルの水分補給が必要です。ガイドからも喉が渇いていなくても、こまめに水分補給するよう常にアドバイスされます。
4.紫外線 ⇒ 日焼け対策
帽子、サングラス、日焼け止めは必携です。
高所での陽射しを甘くみないように。
さて、次回からは登山模様になります。
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